日本人の議論は「のんき」すぎてお話にならない
危機感をもって「本質」を徹底的に追求せよ
デービッド・アトキンソン : 小西美術工藝社社長
東洋経済ONLINE2019/04/05
ハーバード・ビジネス・レビュー2015.06.25
デービッド・アトキンソン(小西美術工藝社社長)×石倉洋子【特別対談7】
「日本われぼめ症候群」の深層
「問題の存在と本質」を探り、「有効で具体的な解決策」を考えようとはせず、全てを将来に先送りを重ねる、日本人の99%層に蔓延する「無責任性と思考停止」、つまり「人生丸投げ」でお上に言いなりの人生観は、今始まった事ではなく昔からの事なのだ。
それは例えば、補給手段の確保が充分ではないままに補給路を長大に引き延ばして戦線拡大に暴走し、結局は兵士の大多数が戦闘によるのではなく飢餓で死んで行った第二次世界大戦の過程からも、それは明らかだ。
そして今は、福島原発の汚染問題、巨大地震への無策、食料安全保障の放棄、税制の不公正拡大、監視社会の形成、知的劣化と愚民化への誘導、言論の統制と世論誘導、所得格差の不当な拡大などで、国際資本による日本人の奴隷たちの手によって日本の99%層を新たな奴隷と家畜とする拡大再生産が進行中だ。
それはTV新聞やインターネット技術による巧妙な洗脳効果と、表層的な現象論に終始する知的劣化、或いは三猿化したとでも言えようが、偽旗やアリバイ作りのデモを打つことは出来ても、支配層へ真面に抗議デモさえ真面に打てなくなった日本の99%層の、人間として生き抜く力が戦前の日本人よりも深刻な状況に陥っているとしか、私には見えないのである。