おフランス物や、エゲレス物しか買わない上級国民、いや、華麗なる厚底靴の人間たちが最もさげすむであろう、朝から晩まで煙草の煙が漂い続ける、そうした猥雑な裏通り文化が、私は大好きだ。
だが、もし私のことが好きで、付き合って欲しいと思うなら、タバコは減らしてくれ。
深いキスの時、タバコの味がマズイのだ。
だから、今日からタバコの量を減らしてくれ。
しかし、人生から猥雑な文化を取り除こうとする人間は、健康真理教の信者、根っからのファシストに違いない。
凡そ人間に完璧な健康体を求める人間は、根っからのファシストに違いない。
完膚無きまでに喫煙者を叩きのめそうとする人間は、根っからのファシストに違いない。
そして私は、今でも間違いなく非喫煙者のままだ。