都がヘイトスピーチ初認定 人権条例に基づき２件
北海道新聞10/17
東京都議員が裁判官もどきで市民に対して、「発言禁止」を言い渡した。
この行いは、被害者は個別の問題として損賠請求などの法的解決を選択すれば好いものを、ここでは特定の発言に対して事前に用意された抑圧として機能し、「物言えば唇寒し秋の風」となって日本中に広まると容易に想像できよう。
この東京都議員たちからは、「物言えば唇寒し秋の風」という言葉に歴史的重みを感じているとは全く思えなく、彼等はこうした裁判官もどきの振舞いに抵抗感を感じないどころか、あたかも裁判官になったかの様な優越感さえ感じていたのではないのか。
実際、最近の日本社会では国会での法律審議を排除迂回して、地方自治体での条例制定が大流行りだ。
つまりは、国会審議という大舞台では、国民有権者に公にしたくない事案・案件が多いと言う都合が悪い事情を細切れにした上で、必ずしも国会議員たちの様に有能な陣容を構えているとは言い切れない地方議員が多くを占める各自治体に振り分けて、そこで党本部の上意下達を発揮し成立させている訳だ。
そこで、国会で大揉めになりそうな事案・案件は、ここで最小限の審議時間で決議、実行できるのだから、権力分立 - Wikipedia・三権分立どころか、行政と立法が共謀主導する「司法判断の排除・政権与党の独裁政治」が出来上がっている。
これが、護憲派が毎日念じる戦後民主主義憲法の実相であり、日本に於ける選出議員と市民有権者たちの民主主義度、自由主義度の実相、思考判断力の水準なのだ。
偽装民主主義、偽装自由主義が、戦後日本の地下水脈である。
